InstagramをはじめとしたSNS特有のマーケティング手法がインフルエンサーマーケティングです。インフルエンサーマーケティングを活用すれば、インフルエンサーの影響力を利用して自社の商品やサービスを宣伝することができます。
しかし、実際にInstagramでインフルエンサーマーケティングを行うとなると、費用や注意点が気になるという方も多いでしょう。
今回はInstagramにおけるインフルエンサーマーケティングについて、メリットや注意点、費用相場などを紹介します。インフルエンサーマーケティングに興味のある担当者の方はぜひご覧ください。
Instagramのインフルエンサーマーケティングとは?
インフルエンサーマーケティングとは、発信力と影響力を持つインフルエンサーに自社の商品やサービスを紹介してもらい、より多くのユーザーに認知してもらうコミュニケーション型のマーケティング手法です。
SNSが普及することで、インフルエンサーと呼ばれる人たちが増えてきました。インフルエンサーは多くのフォロワーを抱えているので、発信力と影響力を持ちます。つまり、情報を拡散する力をもっているということです。
発信力と影響力を併せ持つインフルエンサーにPRしてもらうことで、認知度の向上や、売上増加に繋げることができるので、インフルエンサーは企業からも注目される存在となっています。
インスタグラマーとは
インフルエンサーとは、SNSのなかで発信力と影響力を持つユーザーのことです。そして、インスタグラマーは、Instagramにおけるインフルエンサーを指します。インスタグラマーはInstagramにおいて多くのフォロワーを持ち、大きな影響力を持つのが特徴です。
人気のインスタグラマーともなれば、多くの企業から依頼を受けるだけでなく、スポンサー収入を得ていることも珍しくありません。
なお、フォロワーの人数に関しては具体的な数値が設けられているわけではありませんが、一般的には3,000人から1万人を最低限のフォロワー人数と設定している企業が多いようです。
インフルエンサーマーケティングの有用性
株式会社サイバー・バズと株式会社デジタルインファクトが共同で行った「国内ソーシャルメディアマーケティングの市場動向調査」によると、2023年のソーシャルメディアマーケティング市場は1兆899億円で前年比117%の見通しだったことが分かっています。
今後もマーケティング投資は増加し、2027年には2023年見通しの1.7倍となる1兆8,868億円になると予測されています。特に、注目されているのがインフルエンサーマーケティングへの投資です。2023年のインフルエンサーマーケティングへの投資は741億円になる見通しで、前年比120%となっています。
なかでも、Instagramは若年層や女性のユーザーはもちろん、情報収集の手段としてビジネスマンが利用することも増えてきたので、活用していくべきSNSとして注目されているのです。
広告の効果を高めるためには母数が重要になるので、多くのフォロワーを抱えるインフルエンサーに依頼するインフルエンサーマーケティングの有用性は非常に高いといえます。
Instagramでインフルエンサーマーケティングを行うメリット
Instagramでインフルエンサーマーケティングを行うメリットは以下の通りです。
- インフルエンサーのフォロワーにアプローチできる
- 認知獲得から購買促進まで幅広い施策に利用できる
- UGCが生まれやすい
特にUGCが生まれやすいメリットは企業にとっても大きな武器になります。なぜなら、UGCはユーザーにとって、貴重な消費者の声となるからです。広告に疲れているユーザーにも自社の情報を届けることができるので、大きな効果が期待できます。
インフルエンサーのフォロワーにアプローチできる
インフルエンサーマーケティングを実施すると、インフルエンサーのフォロワーにアプローチできます。ポイントはインフルエンサーのフォロワー属性です。インフルエンサーのフォロワー属性と自社のターゲット層が近ければ、効果的なアプローチができます。
インフルエンサーマーケティングにおいて、インフルエンサーのフォロワー属性は非常に重要です。フォロワー属性によって、効果に大きな違いがでてくるので、インフルエンサーに依頼する前には、フォロワーの属性をチェックして自社にとって最適なインフルエンサーを見つけましょう。
認知獲得から購買促進まで幅広い施策に利用できる
インフルエンサーマーケティングは、認知獲得から購買促進まで幅広い施策に利用出るのもメリットです。インフルエンサーは多くのフォロワーを持っています。なかには、フォロワー以上の感情として、ファンとなっているユーザーも少なくありません。
そして、ファンの中にはインフルエンサーが持っている物や使っている物と同じ物を持ちたいと考える層も存在するので、購買に繋がるケースもあるのです。
ファンが多く、影響力が強いインフルエンサーへの依頼ができれば、売上増加に繋がる可能性が高まる点もメリットといえるでしょう。
UGCが生まれやすい
インフルエンサーマーケティングを実施するとUGCが生まれやすいというのもメリットです。UGCとはユーザーによって作成されたコンテンツで、代表的なものではネットの口コミやブログ、SNSの投稿があります。
自社商品やサービスに関するUGCが創出されると、認知獲得はもちろん売上増加に繋がる可能性も高まるので、企業にとっては見過ごすことができないメリットなのです。
購入を検討している消費者のなかには、口コミやSNSでの評判を見てから判断するケースもあるので、UGCが創出されれば、購買に繋がる可能性が高まります。
Instagramでインフルエンサーマーケティングを行う際の注意点
Instagramでインフルエンサーマーケティングを行う際には以下の点に注意してください。
- フォロワー数だけでインフルエンサーを選定すると失敗することがある
- 施策によっては炎上するリスクがある
上記の注意点を無視してしまうと、望む効果が得られないばかりか、場合によっては企業イメージに傷がつく可能性もあるので、理解したうえで対策を講じておきましょう。
フォロワー数だけでインフルエンサーを選定すると失敗することがある
インフルエンサーマーケティングにおいて、誰に依頼するのかは非常に重要になります。なぜなら、依頼するインフルエンサーによって効果に大きな差が出る可能性があるからです。
多くの方は、フォロワー数を重要視するのですが、フォロワー数にばかり意識を向けてしまうと、望む効果が得られない可能性があります。なぜなら、フォロワー数が多いだけでリーチ数が少ないアカウントも存在するからです。
インフルエンサーマーケティングにおいて重要なのは、より多くのユーザーに見てもらうことにあります。つまり、フォロワー数が多いインフルエンサーでもリーチ数が少なければ意味がないということです。
望ましい効果を得るためにも、依頼するインフルエンサーを決める時には、フォロワー数だけでなくリーチ数やエンゲージメント率の確認をして、活発なアカウントであることをチェックしましょう。
施策によっては炎上するリスクがある
インフルエンサーマーケティングを実施しても、正しい方法を用いらなければ炎上してしまうリスクがあります。例えば、投稿の仕方によってはステルスマーケティングになる可能性があるので注意が必要です。消費者にステルスマーケティングだと判断されてしまうと、企業イメージは大きく傷つき、場合によっては売上減少につながるケースもあります。だからこそ、広告の健全性には細心の注意が必要なのです。
Instagramではステルスマーケティングだと判断される可能性を潰すことができる「ブランドコンテンツ」機能があります。
そもそもInstagramでは、広告主から報酬やインセンティブを受け取る場合には、Instagram投稿内に「ブランドコンテンツタグ」の設置が義務化されているので、インフルエンサーマーケティングを実施するときにはブランドコンテンツを利用しなければいけません。インフルエンサーマーケティングを実施するときには必ず利用しましょう。
なお、ブランドコンテンツについては下記のページにて詳しく解説しておりますので、参考にしてください。
Instagramのインフルエンサーマーケティングの費用相場
インフルエンサーマーケティングの実施を検討するときに、気になってくるのが費用相場です。しかし、費用相場は依頼するインフルエンサーのフォロワー数によっても違いがでてくるので、把握が難しくなっています。
また、個人差もあるので実際の費用は問い合わせて見なければ分かりません。ただし、目安は存在します。目安となるのがフォロワー単価です。フォロワー単価とはフォロワー1人あたりの単価で、一般的には2円から4円が目安とされています。
あくまでも目安なので、実際の費用は確認してから依頼するようにしましょう。予め予算が決まっている場合には、金額を伝えて相談するのも方法です。
Instagramでインフルエンサーマーケティングを行う際のポイント
Instagramでインフルエンサーマーケティングを実施するときのポイントは下記の通りです。
- フォロワー数とエンゲージメント数の比率を確認する
- インフルエンサーのフォロワー属性を確認する
- 施策の目的を明確にする
- 投稿内容についてはインフルエンサーに裁量を持たせる
- 自社への理解度が高いインフルエンサーを選定する
インフルエンサーマーケティングの成功は依頼するインフルエンサーに左右されるので、上記の項目をチェックしながら、自社の目的に合ったインフルエンサーを選びましょう。
フォロワー数とエンゲージメント数の比率を確認する
依頼するインフルエンサーを探すときには、フォロワー数とエンゲージメント数の比率を確認する必要があります。なぜなら、フォロワーが多くてもエンゲージメント数が少なければ、反応が薄いことを意味するからです。投稿への反応が薄ければ、見られていない可能性もあるので、依頼しても求めている効果が期待できない可能性が高くなります。
一方で、エンゲージメント数が多い投稿は、多くのユーザーから反応されていることを意味するので、依頼すれば多くのリーチ数やエンゲージメントを獲得できる可能性が高まるのです。インフルエンサーを探すときには、フォロワー数だけで選ばないようにしましょう。
インフルエンサーのフォロワー属性を確認する
依頼するインフルエンサーを探す時には、フォロワーの属性も重要です。フォロワーの属性が自社にとってのターゲットユーザーと近ければ、大きな効果が期待できます。
認知獲得という面においては、多くの人に知ってもらうことは大切です。しかし、本当に重要になるのは顧客になってもらえるのかどうかにあります。
フォロワーとターゲットユーザーが近ければ、届けたい情報を届けたい相手にピンポイントで届けることができるので、効果的な広告が可能です。広告効果を大きなものにするためにも、インフルエンサーのフォロワー属性は必ずチェックしておきましょう。
施策の目的を明確にする
施策の目的を明確にすることで、施策内容を最適化して効果を高めることができます。ただ、インフルエンサーにPRしてもらうというだけでは、望む効果を手に入れるのは難しいのです。
例えば、ブランドの認知を高める場合と、購買を促す場合では、施策内容に違いがあります。最適な施策内容を考えるためには、目的が明確になっていなければいけません。インフルエンサーマーケティングを実施するときには、施策の目的を明確にしておきましょう。
投稿内容についてはインフルエンサーに裁量を持たせる
投稿内容については、インフルエンサーに裁量を持たせることも大切です。インフルエンサーは多くのフォロワーを獲得してきた実績があります。
インフルエンサーは独自の方法でフォロワーを獲得してきた実績と経験があります。インフルエンサーが、いままで培ってきた実績と経験を活かしてもらうためにも、裁量を持たせることは重要です。
もちろん、企業として最低限守ってほしいルールはあるでしょう。しかし、投稿内容まで縛りを入れてしまうと、インフルエンサーにとっても、企業にとってもプラスに働かない可能性があるので注意しましょう。最低限守ってほしいルールだけ伝えて、インフルエンサーの独自性を尊重することが大切です。
自社への理解度が高いインフルエンサーを選定する
自社への理解度が高いインフルエンサーを選定することも重要です。例えば、登山グッズを売っている企業であれば、山登りに関する投稿を実施しているインフルエンサーに依頼すると高い効果が期待できます。
インフルエンサーにとって興味があるジャンルであれば、投稿の質も高まるはずです。広告としては投稿の質も重要になるので、自社への理解度が高いインフルエンサーを探しましょう。
まとめ:インフルエンサーマーケティングで認知獲得と売上増加を目指す
インフルエンサーマーケティングを実施するときには、誰に頼むのかが重要になります。なぜなら、依頼するインフルエンサーによって効果に違いがあるからです。
インフルエンサーを探すポイントは「フォロワー数とエンゲージメント数の比率」と「インフルエンサーのフォロワー属性」にあります。自社のターゲット層とインフルエンサーのフォロワー属性が近ければ、効果的な宣伝が可能になるので、依頼前にはフォロワー属性の確認をしてきましょう。発信力と影響力を持つインフルエンサーの力を借りて、自社の認知獲得と売上増加を目指しましょう。