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Instagramの著作権|企業なら押さえておきたい著作権侵害になるケースや侵害されていた時の対処法を紹介

Instagramのアカウントを運用するうえで、注意したいのが著作権です。Instagram上で著作権侵害をしてしまうと、著作権侵害に該当するコンテンツを削除しなければならない他、最悪の場合は損害賠償の請求に繋がる可能性があります。

また、自社アカウントのコンテンツが第三者に無断転載された際の対処方法を知っておかなければ、アカウント運用やブランディングの障害になりかねません。

自社の著作権を守る、または他者の著作権を侵害しないようにするためには、正しい知識を身に付けておくことが重要です。

今回はInstagramで著作権侵害をしない方法や、著作権侵害された時の対処法を紹介します。Instagramの投稿を管理するアカウント運用者にとっては押さえておきたい情報になるので、ぜひ参考にしてみてください。

Instagram運用で気を付けたい著作権とは?

InstagramをはじめとしたSNSでは、度々著作権に関する問題が発生します。著作権とは作品を創作した原作者が、作品をどう扱うか決定できる権利のことです。

原作者を「著作者」、創作物を「著作物」と定め、著作物が著作者以外に無断で利用されないよう、保護することを目的としています。詳しくは文化庁が公開している「著作権テキスト」をご覧ください。

Instagramでは投稿した写真や動画、文章など、著作者が発信したコンテンツすべてが著作物の対象となります。ただし、名前やタイトル、短いフレーズなどは著作物とは捉えられず、著作権保護の対象にならない可能性が高いです。

また、著作権には保護期間が存在します。著作者の死後50年または70年経過した著作物はパブリックドメインとなり、誰でも自由に利用することが可能です。 逆に言えば、パブリックドメインになるまで他人の著作物を勝手に使用することはできないので注意しましょう。

著作権侵害は損害賠償の請求につながる可能性ある

著作権を侵害した場合は、著作権者から損害賠償請求をされてしまう可能性があります。「著作権テキスト」には以下のように記載されており、刑事・民事の両方で手続きされる可能性があるので注意が必要です。

侵害を被った者は,故意又は過失により他人の権利を侵害した者に対して,侵害に
よる損害の賠償を請求することができます(民法第709条)。侵害を被った者は損害の額
を立証しなければなりませんが,その負担を軽減するために,損害額の算定方法に関
する規定や,損害額推定規定,権利者が受けるべき使用料の額に相当する額を損害額
として請求できることを定めた規定等が設けられています(第114条)。

https://www.bunka.go.jp/seisaku/chosakuken/seidokaisetsu/pdf/92466701_01.pdf

上記からも分かるように、著作権侵害の罰則は重い上、企業の信用を失墜させることになりかねません。Instagramを運用する際には著作権を侵害しないよう、最新の注意を払う必要があります。

Instagramでありがちな著作権違反の例

Instagramでありがちな著作権違反の例は以下の通りです。

  • 他人が撮影・制作した画像や動画を許可なく投稿する
  • 他人が制作した画像をアイコンにする
  • 他人の投稿を勝手にサイトなどに埋め込む

それぞれの例を詳しくご紹介します。

他人が撮影・制作した画像や動画を許可なく投稿する

他のユーザーが投稿した画像・動画を保存して、許可なく自社アカウントで投稿することは著作権侵害にあたります。

また、保存した画像や動画を自分で加工・編集した場合も著作権侵害に当たるので注意が必要です。投稿のキャプションも著作物と認められる場合があるので、複製して投稿すると著作権侵害になる可能性があります。

他人が制作した画像をアイコンにする

他のユーザーが制作した画像をアカウントのアイコンにすることも著作権侵害に当たります。著作権は私的利用の範囲内であれば侵害したことにはなりません。

しかし、InstagramをはじめとしたSNSのアイコンへの使用は私的利用の範囲から逸脱しているため、著作権侵害にあたる可能性があります。著作物をアイコンに利用するためには著作者の許可が必要になるので注意しましょう。

他人の投稿を勝手にサイトなどに埋め込む

他のユーザーの投稿をブログやウェブサイトに埋め込むことも、著作権侵害になり得ます。以前は「埋め込みで表示される画像に関しては著作者の許諾が不要」とされていました。

しかし、Instagram公式から「画像の埋め込み機能を使っても無断での利用は著作権侵害になる」という見解が2020年6月に発表されました。

参考:Instagram just threw users of its embedding API under the bus | Ars Technica

そのため、埋め込みであっても他のユーザーの投稿を無断で引用すると著作権侵害になり得ます。ウェブサイトなどに他のユーザーの投稿を埋め込む際には、投稿者に確認を取るようにしましょう。

Instagramで著作権侵害しない方法

Instagramで著作権を侵害しないようにする方法は以下の通りです。

  • オリジナルのコンテンツを使用する
  • 著作権によって保護されていないコンテンツを使用する
  • 著作権侵害の例外に該当する使い方をする
  • 権利者に使用許可をとる

基本的にはオリジナルのコンテンツを使用することと、他人の著作物を利用する場合は著作者に許可を取ることを遵守していれば、問題が起こる可能性は少ないといえます。それぞれ詳しく見ていきましょう。

オリジナルのコンテンツを使用する

投稿をする際はオリジナルの写真や動画、文章を利用しましょう。自社の著作物である画像や写真のみを使用すれば、著作権を侵害する恐れはありません

ただし、写真や動画の被写体が他人の著作物だった場合は、著作者に許可を取っていないと著作権侵害になる可能性があるので注意する必要があります。

著作権によって保護されていないコンテンツを使用する

著作権によって保護されていないコンテンツを使用するのも有効な手段です。著作権が発生しないパブリックドメインのコンテンツであれば、自由に使用することができます。

また、著作者が商用利用を許可しているコンテンツを利用するのも手です。ただし、商用利用が許可されているコンテンツでもクレジットの記載などが必要な場合があるので、利用する際には規約をしっかりと確認しましょう。

著作権侵害の例外に該当する使い方をする

著作物の中には著作権侵害の例外に該当するものがあります。著作権を適用するとかえって交易を損なってしまうようなコンテンツについては、著作権侵害の例外に該当する可能性が高いです。

代表的なものとしては批評やコメント、学問や学術研究での利用などが挙げられます。著作権侵害の例外に該当するコンテンツについては、特定の条件下であれば使用の許諾をとる必要はありません。

著作物の公正使用についてはInstagramのヘルプセンターでも詳しく解説されています。ヘルプセンターを確認しても判断が難しい場合は、弁護士に相談すると良いでしょう。

権利者に使用許可をとる

他のユーザーの著作物を無断で利用すると著作権侵害になりますが、あらかじめ著作者に許可をとっていれば問題ありません。どうしても他のユーザーのコンテンツを紹介したい場合は、権利者に使用許可を取りましょう。

Instagramにはリポスト機能があるため、他のユーザーのコンテンツを自社コンテンツとして利用する機会が多いです。後述しますが、基本的にリポスト機能が著作権侵害になることはありません。ただし、外部アプリなどを利用して他人の投稿を無断でリポストした場合、著作権を侵害してしまう可能性があるので注意しましょう。

また、先に述べたように自社サイト等への投稿の埋め込みも許可なく行うと著作権侵害に当たる可能性があるため、注意が必要です。

他のユーザーのコンテンツを利用する際には、利用前に投稿者にコメントやDMで許可を取りましょう。許可を取る際に使用したいコンテンツや使用の目的、使用場所(Instagramの投稿なのかブログなのか等)を共有しておけば、後々トラブルになる可能性が低くなります。

また、リポストの場合はリポストであることの明記や元の投稿者へのメンションを行い、自社のオリジナルコンテンツではないことを明記することが重要です。外部サイトに投稿を埋め込む際にも、引用元としてユーザーのアカウントURLを掲載し、著作者が分かるようにしておきましょう。

Instagramで著作権侵害されないようにする方法

自社アカウントで他人の著作権を侵害しない方法について分かったところで、次は自社アカウントが著作権侵害されないようにする方法を理解しましょう。

Instagramで著作権侵害されないようにするには、コンテンツ内に自社のロゴやマークを挿入する方法があります。また、無断転載が禁止であることを明記しておくのも有効な手段です。詳しく見ていきましょう。

コンテンツ内に自社のロゴやマークを挿入する

投稿の写真・動画内に企業のロゴやマークを明記しておけば、著作権者が一目で分かるようになります。コンテンツ内に著作権者が明記されていれば、無断転載が分かりやすくなるので著作権侵害もされにくくなるでしょう。

無断転載が禁止であることを明記する

無断転載が禁止であることを明記するのも効果があるでしょう。Instagramのユーザーのなかには無断転載が著作権侵害にあたることを完全に理解していないユーザーもいます。コンテンツのキャプション内やプロフィールに「無断転載禁止」という文言を入れることで、著作権侵害を避けることができるでしょう。

Instagramの著作権侵害されたときの対処方法

Instagramの著作権侵害されたときの対処方法は以下の通りです。

  • Instagramの機能で著作権侵害の報告をする
  • Meta社に直接問い合わせる
  • 著作権を侵害しているアカウントに問い合わせる

それぞれの対処方法を詳しくご紹介します。

Instagramの機能で著作権侵害の報告をする

まずはInstagramの機能で著作権侵害の方向をする方法です。自社のアカウントの投稿が無断転載されている場合は、Instagramに報告をすれば投稿を削除してもらえる可能性があります。著作権侵害の報告の方法は以下の通りです。

1.報告したい投稿右上の「・・・」をタップし、「報告」を選択する

2.「知的財産権の侵害」を選択し、「ヘルプセンターで報告」をタップする

3.「こちら」をタップし、「こちらのフォーム」をタップする

4.著作権を選択し、該当する項目を選択する

5.必要項目を入力し、「送信」をタップする

上記の方法で著作権侵害の投稿をInstagramに報告できます。Instagram上で自社コンテンツが無断転載されている場合は、上記の方法でInstagramに報告しましょう。

Meta社に直接問い合わせる

著作権侵害の旨をMeta社に直接問い合わせる方法もあります。Meta社の公式ヘルプセンターではInstagram上で起きた意見や提案を問い合わせることが可能です。

ただし、すべての連絡を確認して回答してくれるわけではないので、確実に解決できる方法ではないことは留意しておきましょう。

著作権を侵害しているアカウントに問い合わせる

著作権侵害をしているアカウントに直接問い合わせるという方法もあります。無断転載している投稿にコメントやDMを送ることで、アカウントに直接問い合わせすることが可能です。

問い合わせる際には、無断転載のコンテンツの著作権者であることに加え、「投稿の削除」「タグ付け」「引用元の明記」などの要望を記載しましょう。無断転載が著作権侵害にあたることを知らないユーザーだった場合は、素直に対応してくれる場合があります。

悪質なユーザーの場合は対応してくれない場合もあるので、反応がない場合はMeta社に報告しましょう。

Instagramのシェアやリポストは著作権侵害にあたるのか

Instagramのシェア機能やリポスト機能は他人の投稿を再投稿する機能なので、著作権侵害に当たるか気になっている人も多いでしょう。結論から言えば機能はシェアやリポストは著作権侵害にはなりません。シェアやリポストは引用扱いになり、引用元もはっきりと明記されます。

投稿を閲覧した人も元々の投稿者が一目で分かるため、著作権の侵害にはなりません。シェアやリポストをする前に投稿者の許可を得ておけば、無用なトラブルを避けることができるでしょう。

Instagramの機能を使わずにシェアやリポストをする場合は注意が必要

Instagramの機能ではなく、外部アプリでシェアやリポストをする場合は注意が必要です。外部アプリはシェアやリポストの際に、引用であることがきちんと明記されていないものもあります。スクリーンショットによる拡散も同様のため、著作権者への許可や引用元の明記が必要です。

まとめ:著作権を侵害しないよう注意しながらInstagramを運用しよう

自社アカウントのコンテンツを無断転載された場合は、著作権が侵害された旨をInstagramに報告できます。コメントやDMで直接投稿者に問い合わせることもできますが、改善がない場合はInstagramに報告しましょう。

逆に他のユーザーの画像・動画を利用したい場合は、著作権を侵害しないように注意が必要です。Instagram上のシェア・リポストを使用する分には問題ありませんが、投稿者に事前に一言許可を取っておくと相手からの印象も良くなるでしょう。