Instagramのエンゲージメントの1つが保存です。保存を含めたエンゲージメントが多いと、フォロワー数や自社サイトへの流入が増加しやすい傾向が高くなっています。また、商品に関する投稿が保存された場合には、購入を検討している可能性もあるので、売上増加につながりやすいことも特徴の1つです。
売上増加につながる可能性があるので、運用担当者にとっても見過ごせないエンゲージメントといえるでしょう。今回は、Instagramの保存数の重要性と保存数を増やすポイントをご紹介します。今回の記事を読むことで、保存数の重要性と保存数を増やす投稿の傾向とコツが分かります。
保存数を増やす投稿の傾向を理解して売上につながる投稿を目指しましょう。
Instagramの保存数は重要なエンゲージメント
保存数とは投稿が保存された数のことです。たとえば、保存数が10であれば10人のユーザーから保存されていることを意味します。
保存は、自社サイトへの流入や売上増加につながりやすいエンゲージメントで、運用担当者にとっても重要な指標です。まずは保存機能に対する理解を深めていきましょう。
保存数はエンゲージメントの中でも特にインプレッション数と関連性が深い
保存数はエンゲージメントのなかでも、特にインプレッション数と関係性が深いです。インプレッション数とは、投稿が表示された回数のことです。投稿を閲覧した人数を表すリーチ数とは異なり、あくまで投稿が表示された数を示す指標になります。保存は後で見返すことが前提の機能なので、インプレッション数が増加しやすい傾向にあるのです。
以前は、いいね数とインプレッション数の関連性が高かったのですが、Instagramのアルゴリズムの変化によって2020年以降は保存数とインプレッション数の関連性が高くなっています。なお、コメント数とインプレッション数との関連性は徐々に低くなっているのが現状です。インプレッション数については以下の記事で詳しく解説しています。
保存数の増加はフォロワー獲得や自社サイトへの流入に繋がる
保存数が多い投稿はフォロワーの獲得や自社サイトへの流入に繋がる可能性があります。保存をはじめとしたエンゲージメントを多く獲得している投稿は、Instagramから良質な投稿であると判定されやすいです。
Instagramから良質な投稿であると判定されれば、投稿が発見タブおすすめ欄、フィードのレコメンドに表示される可能性が高くなります。
結果的にフォロワー外ユーザーに投稿が閲覧する可能性が高くなり、投稿に興味をもったユーザーがフォローや自社サイトへのアクセスをしてくれることも少なくありません。以上のように保存数が増えることで、Instagramの運用目的の達成に近づく可能性があります。
商品に関する投稿は保存されると購入検討されやすい
投稿の保存はユーザーにとって有益な投稿だけでなく、ユーザーが興味のある商品に関する投稿にも行われることが多いです。商品に関する投稿が保存された場合、ユーザーが商品の購入を検討していると判断することができます。
つまり、投稿の保存数が多い商品は、購入検討層が多い商品であると考えることが可能です。商品を活用するメリットや活用シーン、適切ではない使い方などを発信すれば、投稿を保存しているユーザーの検討材料が増えるため、商品の購入に繋が可能性が高くなります。
以上のように投稿の保存はフォロワー獲得や自社サイトへの流入に繋がるだけでなく、効率的な商品の販売促進に活用することも可能です。
Instagramの「保存」と「いいね」は使われ方に違いがある
Instagramのエンゲージメントには保存のほかに「いいね」とコメントがあります。3つのエンゲージメントの中でも、保存と「いいね」はタップするだけで簡単にできるアクションなので、比較されることが多いです。
しかし、操作が単純という共通点はありますが、保存と「いいね」には使われ方に違いがあります。いいねは感情的なアクションであるのに対して、保存は思考に関係するリアクションです。まずは2つの特徴を理解していきましょう。
保存されやすい投稿は役に立つ情報や購入検討している商品の投稿など
保存されやすい投稿には2つの特徴があります。「役立つ情報」と「購入を検討している商品」です。ユーザーが投稿を見て、役立つ情報だと感じれば、後でゆっくりと見返したいと考えます。また、購入を検討している場合は、後で見返して、より慎重な判断をしたいという考えるでしょう。
よって、自社の商品やサービスに関連するハウツーやノウハウなどの情報や、商品紹介の投稿などは、保存されることが多くなっています。
「いいね」は投稿に対する感情的なリアクションとして使われやすい
一方の「いいね」は投稿を見た瞬間のリアクションです。投稿に対してポジティブな感情を抱いたユーザーが直感的に行うことが多く、最も多くのユーザーが行うエンゲージメントといえます。
また、最も知られているエンゲージメントという側面もあるので、いいねに注目する運用担当者も少なくありません。
いいねを獲得するためには、投稿する画像のクオリティが大切になります。なぜなら、いいねは感情的なアクションだからです。見た瞬間に思わず感情を動かすクオリティを目指しましょう。
他にはターゲットユーザーが求めている画像を意識することも大切です。いいねを獲得したいときにはユーザーが求めている投稿内容と画像のクオリティに意識を向けましょう。「いいね」を増やす方法については以下の記事で解説しているので、合わせてご覧ください。
Instagramで保存されやすい投稿の傾向
Instagramで保存されやすい投稿には以下のような傾向があります。
- 文章部分の情報量が多い
- 後から見返したくなるような投稿内容になっている
ターゲットユーザーが投稿を保存する具体的な状況をイメージしながら、保存数を増やしていきましょう。
画像だけでなく文章部分の情報量が影響しやすい
文章部分の情報量が多い投稿は保存されやすい傾向にあります。情報量の多い投稿は一度に把握することが難しいため、保存されることが多いです。画像だけでは提供できる情報量に限界があるため、キャプションも含まて情報量が多い投稿を作ることが、保存数を増やす上で重要になります。
ただし、情報量を増やしたいからといってむやみに文章量を増やすことは適切ではありません。特に文章量が多いにも関わらず得られる情報が薄い投稿は、ユーザーから忌避される可能性が高いです。
ユーザーに保存されやすい投稿を作成したいのであれば、単に文章量を増やすのではなく、提供できる情報が多くなるように心がけましょう。
あとで見返したくなるような投稿内容にするのが重要
基本的に保存機能を使うユーザーは、あとで見返すことを前提にしているので、いかにして見返したくなる投稿内容にするのかが重要になります。
保存されやすい投稿には、役立つ情報、購入を検討されやすい商品の投稿という要素があるので、役立つ情報発信と、商品の魅力を伝えられる投稿を目指すことで保存数を増やしていきましょう。
あとで見返したくなる投稿を考えるのが難しいと感じる方は、他のアカウントを参考にしてみるのも方法です。他のアカウントの保存数が多い投稿を見て、なぜ保存数が多いのかを予想していき、理由を探して参考にしましょう。
Instagram投稿の保存を増やすポイント
Instagramにおいて投稿の保存を増やすには、いくつかポイントがあります。具体的なポイントは以下の通りです。
- ユーザーのペルソナを設定する
- 知識やハウツーなど試してみたくなるような情報を投稿する
- 真似してみたくなるようなコンテンツを投稿する
- ショッピング機能を活用する
- 画像に文字入れしたりカルーセル投稿をして情報量を増やす
- 保存を促すような訴求をする
- Instagramが見られやすい時間に投稿する
- 保存数が高い投稿を分析する
なかでも真似してみたくなるコンテンツが成功すれば、実際に試してみたユーザーからのコメントを多く獲得できる可能性があるので、積極的にトライしてみましょう。
ユーザーのペルソナを設定する
ペルソナ設定はすべてのエンゲージメントを高めるためにも大切になります。なぜなら、ペルソナ設定ができていれば、ターゲットユーザーが求めている投稿をイメージしやすくなるからです。
また、ペルソナを設定することで、ペルソナの行動や思考などを予測しやすくなるメリットもあります。ペルソナ設定はすべてのエンゲージメントを高めるために必要になるので、運用開始前に設定しておきましょう。
知識やハウツーなど試してみたくなるような情報を投稿する
知識やハウツーなど試してみたくなる情報も保存されやすいです。自社の商品やサービスに関連する知識やハウツーを発信すれば、自社アカウントに興味のあるユーザーに保存される可能性が高くなります。
特に企業内のノウハウを基にした情報を発信するのは有効です。企業内では当たり前の情報や知識でも、ユーザーにとっては新鮮な情報である場合があります。社内ではあたりまえの知識や情報、ハウツーのなかに、ユーザーにとって有益になる情報がないか確認してみましょう。
真似してみたくなるようなコンテンツを投稿する
ユーザーが思わず真似したくなるようなコンテンツも保存される可能性が高くなります。例えば掃除に関する投稿を行っているアカウントであれば、掃除に役立つハックなどを複数紹介する投稿をすれば、保存されやすいです。
上記のような投稿をする上で自社商品の紹介も盛り込めば、ユーザーが商品に興味を持ってくれる可能性もあります。ユーザーに役立つ情報を提供しつつ、自社にとってメリットになる内容を盛り込むことで、より効果的な投稿施策を行うことが可能です。
ショッピング機能を活用する
Instagramのショッピング機能とは、投稿上で写真と商品ページを紐づけて直接サイトに誘導できる機能です。ショッピング機能を活用すれば、投稿から商品ページに直接移動できるので、投稿から商品の購入に至る可能性があります。
商品の購入を検討しているユーザーが投稿を保存して、あとから見返した結果、購入にいたるケースもあるので、商品に関する投稿を行う際はショッピング機能を活用していきましょう。
画像に文字入れしたりカルーセル投稿をして情報量を増やす
画像に文字を入れたり、カルーセル投稿によって情報量を増やすのも効果的です。Instagramでは画像に文字を入れたり、複数枚の画像を投稿することで情報量を増やすことができます。
ユーザーの中には画像は確認してもキャプションまで確認しない人も多いです。画像に文字入れをすればキャプションを確認しないユーザーにも文字情報を提供できるので、投稿が保存される可能性が高くなります。
保存を促すような訴求をする
保存を促すような訴求をすることも有効な手段といえるでしょう。ユーザーの中にはそもそも投稿を閲覧する際に保存するという選択肢が頭にない人も多いです。
画像やキャプションに保存を促すような文言を入れれば、ユーザーに保存機能を想起させられるので、保存される可能性が高くなります。
Instagramが見られやすい時間に投稿する
多くのユーザーがInstagramを利用している時間に投稿することで、投稿が閲覧される可能性を高めることができます。Instagramを閲覧するユーザーが多い時間帯は以下の通りです。
- 通勤時間帯の7時から9時ごろ
- お昼休憩の12時から13時ごろ
- ゴールデンタイムの20時から22時ごろ
以上の時間帯に投稿することで見られる可能性を高められるので、投稿する際には時間帯にも気をつけましょう。
保存数が高い投稿を分析する
保存数が高い投稿を分析していくと、保存数が増えた理由を考えることができます。理由が分かれば、再現性を手に入れることが可能になるので、保存数が増えた場合には他の投稿との違いを探して増えた理由を探しましょう。
なお、分析は手間と時間がかかるので、分析ツールの導入検討も必要です。分析ツールを使えば、アカウントや投稿に関するデータを一元管理できる上、工数を大きく削減できます。また、分析の結果を基にした運用ができるので、より効果的な運用施策を実施することが可能です。
まとめ:保存数を増やしてフォロワーと自社サイト流入を増やす
保存機能はエンゲージメント率を高めるうえでも、フォロワーと自社サイト流入を増加させるうえでも重要です。
保存機能は、あとでゆっくり見返すことが前提のアクションなので、保存数が増えれば増えるほど、ユーザーにとっては有益な投稿になっていることを意味します。価値ある投稿や役立つ情報の投稿を続けていき、フォロワーと自社サイトへの流入を増やしていきましょう。